シンディ・シャーマン『無題フィルム・スチル』(1977–80、全69点)は、存在しない映画の一場面です。演じているのも、撮っているのも、全部彼女ひとり。監督で、俳優で、カメラマンで、衣装係でした。よく誤解されますが、特定の映画の再現ではありません。どこかで見た気がするのに、元になった映画はどこにもない。本人も美術館も、