狩野永徳信長と秀吉に仕え、当時いちばん引く手あまただった絵師です。安土城、大坂城、聚楽第——時の権力者が建てた最大の建物の壁と襖を、この人が描きました。ところが現存作品は驚くほど少ない。理由は単純で、彼が描いた建物のほうが全部なくなったからです。壁に描く仕事は、壁の寿命までしか残りません。